ここHug便り

故人とつながれる時

2019.10.20

  • カテゴリ: 心地よく生きる
  • 著者: 斉間 京子
みなさま、こんにちは。

秋空高く、ふと空を見上げています。

大切な方を亡くし「ここHug」を訪れてくれる方が続きました。

多くの方が悲しみが深ければ深いほど、泣くことが出来なかったり、思いだす事や泣くことに蓋をして、前に進もう、あるいは進まなければと日常を生きる事に一生懸命でした。



そんな時、私はそっと手をあてます。心がいっぱいになっているのが、全身から伝わってきます。

言葉にならない言葉、沈黙という言葉を大事に大事に共有します。蓋をしてきた気持ちや冷たく凍った心が少しずつ解きほぐれてゆくのを一緒に共有します。

やがて、その方の物語としての思いや言葉が生まれた時、故人と繋がる空気が溢れだします。悲しみをしっかりじっくり捉え、心のままにゆっくりと向き合います。(グリーフケアといいます。)

丁寧に丁寧に亡くなった大切な方と繋がり、溢れる思いを整理しながら涙を、心のままに迎え受けます。

負の感情がすべてだった気持ちの中に、今まで見えなかった故人との宝物探しを一緒にしていきます。

隠れていた宝物が、少しずつ見つかった時、亡くなられた方が、残された方の心の中で、共に温かく生きる事が始まりました。

故人の姿、形は見えませんが、これからはどんな時もどんな所でも一緒にいてくれます。
私も数年前、北海道の父を亡くしました。

ふと顔が浮かび、繋がる瞬間を大事にしています。

我慢せず泣きたい時には泣いた方がいい。
涙は、必ず明日からのパワーに繋がります。

故人がいつも守ってくれています。
同じ様な思いの方に、少しでも届きますように…。