ここHug便り

話しを聴いてもらうだけではなくて・・・。

2022.12.28

  • カテゴリ: プチコラム
  • 著者: 斉間 京子

「話しを聴いてもらうだけのカウンセリングではなくて・・・」と「ここHug」を訪れてきてくださる方がとても多くなりました。

心の時代の変化を感じます。


これまでは、心がいっぱいいっぱいになり

その都度、話しする事でその時は楽になるけれど

その方法では、またストレスがたまり苦しくなってしまう。


何かあるたびに莫大なエネルギーを他人軸に奪われ、

常にイライラ、落ち込みを繰り返し自分がどんどん嫌いになってしまう。

何とかしなければと思うのに、考えがまとまらず上手く行動、発信ができない。


さらに一人で抱え込み、どんどん考えすぎてしまい全てがマイナスに感じてしまう。

家族、仕事、人間関係など全てに悪影響を与え二次被害を起こし、

全てが回らなくなってしまう。


そして、また心がいっぱいいっぱいになり話すけど悪循環を繰り返していると。

気づく方がとても増えました。



お話しを聴いてもらう事は、その時はとても楽になりますが

悪循環を繰り返すたびに自分をどんどん嫌いになってしまいますよね。私もそうでした。

根底にある悩みは、例え場所や人を変えても、同じ悩み、同じ課題を繰り返します。

自分自身からは、引っ越しできないからです。


何も悪くないのに、突然のストレスを受け、体調が悪くなってしまう事は誰でも経験があると思います。

防ぎようがないことも、理屈やきれいごとで済まされないこともたくさんあります。

けれど、少しでも自分自身のために、今回の逆境をきっかけにどのように自分自身を運転したら良いか

同じストレスを繰り返し受けないために、あるいは受けたとしても

自己回復力をひきだし、早期に自分を立て直し自分らしく自分を生きられるために。


こころを「あえて」運転、セルフケアする方が急増しました。



しかし


これまで心を大事にケア、メンテナンスする概念が、あまりない時代でしたよね。


ギリギリまで

根性、忍耐、全て自己犠牲でがんばることが美徳とされてきた時代でした。


昭和、平成、令和と時代が移り変わり

がんばることは、素晴らしいけれど、

突然、心が折れるまでがんばるのは何か違うと

誰もが、感じ気づかれたのかもしれません。


自己犠牲では自分や会社、家庭、どこを切り取ってもメリットは一つもありません。

「~してあげたのに!どうして!」と全ての崩壊を招く場合もあります。



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そこで「あえて」という考え方、視点があります。

自分を運転する方法のごく一部ではありますが

もしよろしければ読んでいただけると幸いです。

活字で伝わりきれない様でしたら申し訳ありません。


完璧主義で、上手くいかないと、いつも自分にイライラ、落ち込んでしまう方は


「○○できなかった。私は全くダメ」ではなく

自分の心の充電具合、状況をあえて客観視し

私は今○○な状況だから

「あえて」今は「~しない事を選んだ。」に変換。


短距離走ではなく、「あえて」この先を長距離走に例え

突然、心が折れる。バーンアウトするのではなく

あえて、かしこく加減する方法、ものの捉え方です。



また、周りのことばかり考え我慢を重ね、

結局、気持ちがあふれ周りに突然爆発、落ち込んでしまう方は

我慢するのではなく「あえて」周りに状況を伝え相談、シェアする。


「わかってくれるはず。わかってくれるべき。」

「私が我慢すれば全ていい」という思考は、お互いを依存させ苦しめます。

相手の理解、配慮度により自分の心が乱降下してしまいます。


伝え方のポイントを学びながら

大切な相手だからこそ「あえて」気持ち、状況を早めに自分から伝える。

内側で思っている自分の気持ちと外側で発信する気持ちを

大切な相手だからこそ、自己一致し「あえて」正直に伝える。


「~で体調悪いから、お昼まで寝てていいかな?」

「~で余裕がないから、~手伝ってくれると助かる。いいかな?」

「~で辛いから、ちょっと一人になってもいいかな?」・・・。


言い放つ、爆発するキレるのではなく

「あえて」伝えたい気持ちを大事に、「伝えていく」です。


相手がストーカーで監視カメラであなたを24時間見ていない限り

あなたの事はあなたしか、実はわからないのです。



また、過去の経験やトラウマなどにより

すぐジャッジし白黒ときめつけてしまい

グルグルと考え苦しくなってしまう方は

例えば絶対嫌われている。きっと上手くいかない。絶対わかってくれない。などと白黒ジャジしてしまう気持ちを

「そうだよね。そう思ってしまうほど不安だよね。怖いよね。」といったん自分の気持ちを受け止め

けど、「○○と言われたわけではない。決まったわけではない。」と

思考を白黒の決めつけではなく、いったんグレーのポケットへ保管し一度休める。


泳がしながら熟成しながら「とりあえず、寝よう。とりあえずごはん食べよう。」などと

目の前のことをやる。ことも良いかもしれません。


人は思考の収まりどころがないと、グルグルと考えてしまう特性があります。

ですので「あえて」グレーのポケットを頭の中に作り、とりあえず何でもそこへ入れて置くのです。



トレーニングを進めて行くと多くの方が、気づきを持たれます。

「白黒ジャッジし、~すべきと自分を自分のルールで縛りつけ、決めつけていたのは自分でした。」

「自分の気持ち、状況を相談できず勝手にイライラしてました。」

「言えないから、イライラすることでわかってくれアピールをずっとしていました。」などと。

なんで自分は、そうしてしまったのだろう。とご自分を責める必要は何一つありません。


そうなってしまう長年の状況、あるいはそう思う程、一人で抱え頑張ってきた背景などが必ずあります。

その自分を抱きしめ、どうかいたわってあげてください。



今年も、明日でお休みとなります。

たくさんの方が訪れ、その方が自分自身を少しずつ取り戻す道のりに一緒に同行させて頂きましたこと、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

心から御礼申し上げます。


来年も、一人でも多くの方が、自分を好きになり自分自身の人生を運転できますことを心から願っております。


優しくやわらかく、愛でいっぱいの新年をお迎えできます様に。


来年もどうぞ、よろしくお願いいたします。



ここHug 斉間 京子